narita-lab’s blog

成田ラボ 〜テクノロジーと雑学の観察日記〜

5980円で掘り出したArrows NX-9|ジャンクでもハイレゾは健在!

こんにちは、成田です。

大阪・イオシスで見つけたのは―― Arrows NX-9、ジャンク品 5980円。
スピーカー音割れ・背面剥離・マイク音割れという理由でワゴンに並んでいましたが、動作自体は問題なし。
「この価格で5G+ハイレゾ対応スマホが手に入るのか…!」と思わず衝動買いしてしまいました。

お店のスタッフさんに他の在庫も見せてもらいつつ「これ状態良くないスか?」「いや、これSIMトレーダメやね、こっちは?」「画面傷あるけどさっきのよりはましですかねー」などとやり取りしてました。

購入後実際に使ってみると、普段使いに大きな支障はなく、オーディオ用途ではむしろ健在
Xperiaのサブ機として音楽再生に投入すると「これ本当にジャンク?」と首をかしげるほどの実力を見せてくれます。

“国産最後のスマホ”と呼ばれることもあるNX-9ですが、実際にはLenovo傘下のFCNT製という少し不思議な立ち位置。
今回はレビュー7割+小ネタ3割で、この5980円ハイレゾ対応ジャンク機のリアルな姿をまとめます。

 

① ジャンク状態チェック

今回購入したNX-9のジャンク理由は 「スピーカー音割れ」「背面一部剥離」「マイク音割れ」 の3点。
正直、スマホの核となる部分に問題があると実用性はガクッと落ちるはずですが、触ってみると意外にも“致命傷ではない”と感じました。

スピーカー音割れ

動画や音楽を本体スピーカーで楽しむと、確かに高音域でビリつきが出ます。
ただ、イヤホンやBluetoothスピーカーを使えば完全に回避できるので、オーディオ専用サブ機として割り切れば大きな問題ではありません。
むしろハイレゾ対応なので、音楽再生では外部機器を使う前提と考えると痛手は小さいです。

背面剥離

経年劣化で接着が弱まったのか、背面パネルがわずかに浮いている状態でした。
見た目は確かに気になるものの、ケースに入れてしまえばほぼわからず、日常使用で不便さは感じません。
「中古スマホあるある」の範疇に収まる程度です。

マイク音割れ

これは通話用途だと厳しい部分。録音や通話では音が割れてしまい、メイン機としてはやや不安。
ただし、今回の購入目的は「Xperiaのサブ機=オーディオ用途」なので実害はゼロ。
LINE通話やZoomなどをメインでやる人は避けた方がいいですが、音楽専用・ブラウジング専用と割り切れば気にならない欠点です。


結論

ジャンク理由だけ見ると「使えない端末」に思えますが、実際は “用途次第で十分戦力になる” レベル。
5980円という価格を考えれば、むしろ“掘り出し物”の部類に入ると思います。

 

② 基本スペックのおさらい

Arrows NX-9は2020年末に登場した、当時の ミドル〜ハイレンジ帯 を狙った5G対応スマホです。
「国産最後の矜持」とも呼ばれますが、実際は FCNT(富士通系)製で、現在はLenovo傘下 という少し不思議な立ち位置にあります。

主なスペック

  • SoC:Snapdragon 765G
    → 発売当時は5G黎明期を支えた定番チップ。SNSブラウジングYouTube程度なら今でも快適。

  • メモリ/ストレージ:RAM 8GB / ROM 128GB
    → 2025年の基準ではやや控えめですが、普段使いには十分。

  • ディスプレイ:6.67インチ有機EL(FHD+)
    → 発色が鮮やかで、動画視聴にも強い。

  • オーディオハイレゾ対応
    → これが本機最大のポイント。ジャンク5980円でも ハイレゾ対応端末を持っている」という事実 がオーディオ好きには刺さる。

  • その他機能:防水・防塵・おサイフケータイ対応
    → 国産機らしい“全部入り”仕様。メイン機の代替でも不安が少ない。

今の視点から見ると

最新のSnapdragon 8 Gen系と比べると当然性能差はありますが、ミドル用途ならまだまだ現役。
むしろ 「安価に国産らしい安心感を試せる」 というのが2025年現在の価値といえます。

 

③ 実使用レビュー(オーディオ+サブ機目線)

オーディオ用途

まず特筆すべきは ハイレゾ対応
有線で聴くとXperiaと同等の解像感が得られ、サブ機として音楽専用に回す価値は十分。
スピーカーはジャンク理由通り音割れがあるため動画鑑賞には不向きですが、イヤホン運用前提なら全く問題なし。

普段使いの快適さ

Snapdragon 765G+8GBメモリは、SNSYouTube、ちょっとしたゲームまでならまだ現役レベル。
アプリの立ち上げもストレスは少なく、メイン落ちした今でも「普通に使える」印象。

操作性・デザイン面

ここで一つ不満を挙げるなら、電源ボタン類の配置
Pixelシリーズに近い並びで、電源と音量ボタンが近すぎるため、スクリーンショットを撮るときや片手操作時に誤操作しやすい。
国産機らしい“きめ細やかさ”を期待していた分、ここは惜しいポイントです。

カメラ

シングルセンサー主体で「可もなく不可もなく」。
SNSに上げるスナップ用途なら問題ありませんが、最新機種と比べると夜景やAI補正の弱さが目立ちます。

 

④ 小ネタ・雑学パート

レビューだけだと堅くなりがちなので、ここでは Arrows NX-9にまつわる小ネタや雑学 を交えてみます。
「5980円で買ったジャンク端末」が、実はこんな背景を持っていたのか、と読者にニヤリとしてもらえるパートです。

1. “国産最後のスマホ”の正体

Arrowsシリーズといえば「富士通=国産スマホ」のイメージが強いですが、実はNX-9を出したのは FCNT(旧富士通コネクテッドテクノロジーズ)
そしてそのFCNTはすでに Lenovo傘下
「国産最後」と言われつつ、厳密には外資色が入った機種というのがちょっと面白いポイントです。

2. 中古ショップ事情

秋葉原や大阪のイオシスでは、このNX-9が大量に並ぶ姿を見かけます。
理由はキャリアでの投げ売り後に流れ込んだ在庫らしく、ジャンクコーナーで5980円という価格は“お約束の光景”に近い。
ガジェット好きにとっては、掘り出し物ハンティングの象徴的アイテムになっています。

3. 5G黎明期の産物

NX-9は2020年末の発売で、ちょうど5Gが広まり始めた頃のモデル。
スペック的には「これから5Gですよ!」とアピールしつつ、今の2025年から見ると 過渡期の記念碑的存在 に見えます。
数年後、6Gが話題になったときに「そういえば最初の5G端末って…」と振り返ると、このNX-9は確実に名前が出てくるでしょう。

 

⑤ まとめ

大阪イオシス5980円ジャンク で手に入れたArrows NX-9。
スピーカー音割れ・マイク不良・背面剥離という欠点はあるものの、実際に使ってみると “割り切ればまだ戦える一台” でした。

  • オーディオ用途では健在
    ハイレゾ対応を活かし、Xperiaのサブ機として音楽専用に運用するなら十分実用的。

  • 普段使いもまだ快適
    Snapdragon 765G+8GBメモリで、SNSや動画視聴、ブラウジング程度なら今でも不満なし。

  • 雑学的価値もあり
    「国産最後」と呼ばれつつ実はLenovo傘下FCNT製という裏話や、5G黎明期の象徴という歴史的な立ち位置も面白い。

結論:5980円でここまで遊べるなら、十分“掘り出し物”。
サブ機として、あるいはガジェットコレクションとして、Arrows NX-9は今でも光る一台だと思います。