narita-lab’s blog

成田ラボ 〜テクノロジーと雑学の観察日記〜

久しぶりにミニ四駆を作りたくなった話。アバンテMk.IIIとクロススピアー01

導入

ある日、ふとミニ四駆を作りたくなった。

理由は特にない。
新製品を追っていたわけでもないし、レース動画を見たわけでもない。
ただ、なんとなく「作りたいな」と思った。

最近は、ブログを書くにしても、音楽を作るにしても、
どこかで必ず考える作業が挟まる。
考えること自体は嫌いじゃないけど、
たまには頭を使わず、手だけを動かす時間が欲しくなる。

ミニ四駆は、その距離感がちょうどいい。
プラモデルほど気合はいらない。
でも、完成したらちゃんと“走る”。

作って終わりじゃなくて、
「次どうする?」が自然に残るのもいい。

そんな気分のまま店に行って、
アバンテMk.III アズールとクロススピアー01を買ってきた。

久しぶりのミニ四駆。
今回は、速さも勝ち負けも一旦置いておく。

ただ作って、
ただ眺めて、
それで何を思うか。

そんな話を書いていこうと思う。

 

1. ミニ四駆にハマったのは大人になってから

ミニ四駆にハマったのは、子供の頃じゃない。
大人になってからだ。

よくある「昔やってたなあ」という懐かしさとは、少し違う。
改めて触ってみて、
「あ、これ面白いな」と思ったのが始まりだった。

一時期は、いわゆるガチマシンも作っていた。
速さを詰めて、セッティングを考えて、
どうすれば安定して走るかを試す。
あれはあれで、確かに楽しい。

でも同時に、
速さよりも見た目を優先して組んでいた時期もあった。

勝つためじゃなく、
自分が「これ好きだな」と思える形にする。
走りは二の次でもいい。
触っていて楽しいかどうかの方が大事だった。

ミニ四駆って、
そのどちらも受け止めてくれる懐の深さがある。

本気で詰めてもいいし、
適当に組んでもいい。
その時の自分の気分や余裕に合わせて、
遊び方を変えられる。

だから一度離れても、
また自然に戻ってこれる。

今回、久しぶりに作りたくなったのも、
たぶんそういう理由なんだと思う。

 

2. 今回買ってきたミニ四駆2台

今回買ってきたのは、ミニ四駆を2台。

  • アバンテMk.III アズール クリアースペシャル(ポリカボディ)

  • クロススピアー01

どちらか1台に絞る、という選択肢もあった。
でも今回は、あえて2台にした。

理由は単純で、
方向性がまったく違う2台を並べてみたかったからだ。

アバンテMk.IIIは、
ミニ四駆の中でもどこか「伝統」や「文脈」を背負った存在だと思っている。
名前を聞くだけで、ある程度のイメージが浮かぶ。

一方のクロススピアー01は、
完全に今のミニ四駆。
線がシャープで、どこか工業製品っぽい匂いがする。

どちらが正しいとか、優れているとかじゃない。
ただ、この2台を同時に作ることで、
今の自分がどこに惹かれるのかを確かめたかった。

結果的に、
衝動買いにしては悪くない組み合わせだったと思っている。

 

3. クロススピアー01を選んだ理由

クロススピアー01を選んだ理由は、かなり単純だ。

PDC Designworksのデザインが好きだから。

線の引き方とか、面の構成とか、
いかにも「デザインされている」感じがする。
どこか工業製品っぽくて、
走るための道具として成立している形だと思う。

昔ながらのミニ四駆とは、方向性がまったく違う。
でも、だからこそ今の自分には刺さった。

性能がどうこうとか、
速いかどうかとか、
今回は正直どうでもよかった。

それよりも、
「この形、好きだな」と思えたことの方が大事だった。

大人になってからミニ四駆にハマった身としては、
こういう現代的なデザインが
ちゃんとラインナップにあるのが嬉しい。

クロススピアー01は、
今回の2台の中で言えば、
完全に“今の自分側”のマシンだと思っている。

 

4. アバンテMk.III アズールを選んだ理由

アバンテMk.III アズールを選んだ理由は、
クロススピアー01とは真逆かもしれない。

正直、最初から狙っていたわけじゃない。
店頭で見かけたら、
限定品のくせに、なぜか山積みされていた。

売り切れているわけでもなく、
値下げされているわけでもない。
ただ、ずっとそこに置かれている。

それを見ていたら、
なんとなく可哀想に見えてきた。

「誰も手に取らないなら、俺が連れて帰るか」

理由としては、たぶんそれが一番正直だ。

アバンテという名前には、
やっぱり特別な響きがある。
ミニ四駆をある程度触ってきた人間なら、
無意識に反応してしまう名前だと思う。

そんなモデルが、
限定品なのに静かに棚に積まれている。
それが妙に引っかかった。

性能がどうこうとか、
レアだからどうとか、
そういう理由じゃない。

ただ、「今なら、ちゃんと作ってやれる気がした」。
それだけだった。

 

5. シャーシは、頭が覚えていた

シャーシの組み上げは、正直ちょっと驚いた。

説明書を見なくても、
気がついたら形になっていた。

どこにギアを入れて、
どの順番で組めばいいか。
考える前に、手が動いていた。

「ああ、作りまくってた時期あったな」

そんな感覚が、作業しながらじわっと戻ってくる。

知識として覚えている、というより、
体が手順を覚えている感じに近い。
一度染み付いた作業って、
時間が空いてもちゃんと残るんだなと思った。

子供の頃に触ったミニ四駆じゃ、
たぶんこうはならなかったと思う。
大人になってから、
意識して何台も組んでいたからこそ、
頭と手の両方に残っていたんだろう。

久しぶりなのに、
「戻ってきた」という感覚があったのは、
たぶんこの瞬間だった。

 

6. ポリカボディの切り出しは、やっぱり別物

シャーシは体が覚えていたけど、
ポリカボディは別だった。

まず前提として、
ポリカボディは白化しない。
そこは誤解されがちだけど、問題は別のところにある。

本当に大変なのは、
どこまで切っていいのか、その判断だ。

切りすぎたら戻らない。
残しすぎると見た目が締まらない。
しかも一発勝負。

「ここ、切っていいよな……?」
そう自分に確認しながら、
何度も位置を見直す。

作業自体は地味なのに、
神経だけが削れていく。
久しぶりにやると、なおさらだ。

それでも、
この手間を越えないと完成しないのがポリカボディだ。

楽ではない。
でも、完成した時に
「ちゃんと作ったな」と思えるのも、
やっぱりポリカだった。

 

7. 今回は改造しない。まずは素組み

今回は、最初から決めていたことがある。
改造はしない。まずは素組み。

昔は、どう速くするかばかり考えていた時期もあった。
セッティングを詰めて、
数字や結果に一喜一憂するのも、それはそれで楽しい。

でも今回は、そこに行く気はなかった。

速さよりも、
作っている時間そのものを楽しみたかったし、
完成した姿をちゃんと眺めたかった。

説明書通りに組んで、
余計なことはしない。
「まずはここからでいい」と思えた。

ガチマシンを作っていた経験があるからこそ、
今は引き算ができる。
やらない、という選択肢を選べる。

勝たないミニ四駆。
でも、それが今の自分にはちょうどいい。

 

8. たぶん、また続きを書く

ミニ四駆は、不思議な趣味だと思う。

一度離れても、
気が向いた時に、何事もなかったように戻ってこれる。
置いてきたはずなのに、
ちゃんと自分の中に残っている。

今回も、
作って終わり、という感じはしない。

走らせたらどう思うのか。
2台を並べて、どちらに手が伸びるのか。
もしかしたら、
少しだけ手を入れたくなるかもしれない。

今はまだ、何も決めていない。

ただ、また作りたくなったら、
その時の気分で続きをやればいい。
ミニ四駆は、それを許してくれる。

 

締め

久しぶりに作ったミニ四駆は、
懐かしさよりも、今の自分を映していた。

ガチだった頃の経験も、
デザインを楽しんでいた時間も、
どちらも無駄じゃなかった。

全部ひっくるめて、
今はこの距離感がちょうどいい。

また気が向いたら、
続きを書くと思う。
その時は、たぶんまたミニ四駆の話だ。