1. なぜこの2つを比べるのか
ここ最近、耳を塞がないタイプのオーディオ製品をいくつか試してきた。
きっかけはシンプルで、
自転車に乗るときに安全に使える音の出るデバイスを探していたからだ。
カナル型イヤホンは、
道交法の観点から自転車運転中には使えない。
そのため、選択肢は自然と
オープンイヤー型やネックスピーカーといった
「耳を塞がない」製品に絞られていった。
そんな中で試したのが、
-
ダイソーのオープンイヤー型ワイヤレスイヤホン(OpenBT001)

-
nwm【耳スピ】オープンイヤー型 有線イヤホン

価格はそれぞれ、
-
770円
-
約3,700円
と、かなり極端に差がある。
どちらも「耳を塞がない」という同じ条件を満たしているが、
実際に使ってみると、
目指している立ち位置はまったく別物だと感じた。
この比較記事では、
-
どちらが音が良いか
-
どちらが高級か
といった単純な話ではなく、
「どういう使い方をする人に、どちらが合うのか」
という視点で整理していく。
すでに単体レビューでそれぞれの特徴は書いているが、
並べてみることで見えてくる違いも多い。
耳を塞がないイヤホンを検討している人の、
ひとつの判断材料になればと思う。
2. まず結論から
先に結論を書いておく。
この2つは、
どちらが上か、という比較ではない。
-
ダイソーは 「体験用」
-
nwm【耳スピ】は 「実用用」
同じ「耳を塞がないイヤホン」ではあるが、
目指している役割がまったく違う。
■ DAISO オープンイヤー(OpenBT001)
-
価格:770円
-
とにかく安い
-
「耳を塞がない」という体験を試すための製品
音質や完成度に過度な期待はできないが、
試してみる入口としては優秀だ。
合わなければ、それまで。
合えば、次を考えればいい。
そんな立ち位置。
■ nwm【耳スピ】
-
価格:約3,700円
-
有線接続
-
実用前提の作りと安定感
派手さはないが、
日常で繰り返し使うことを想定した完成度がある。
「ちゃんと使う」ことを前提に選ぶなら、
こちらになる。
■ この比較で伝えたいこと
この比較で言いたいのは、
-
770円は安いからダメ
-
3,700円は高いから良い
という単純な話ではない。
用途と期待値を合わせれば、
どちらも悪い選択にはならない。
この前提を踏まえた上で、
次の章から具体的な違いを見ていく。
3. 基本スペックと立ち位置の違い
まずは、この2つのイヤホンが
そもそもどんな立ち位置の製品なのかを整理しておく。
■ DAISO オープンイヤー型ワイヤレスイヤホン
(型番:OpenBT001)
-
接続方式:Bluetooth(ワイヤレス)
-
価格:770円
-
位置づけ:入門・実験枠
ダイソーらしく、
「とにかく安く、体験できること」を最優先した製品だ。
-
音質は最低限
-
作りも価格相応
-
だが、実用性がゼロというわけではない
耳を塞がないイヤホンとはどんなものか
それを知るための入口としては、十分役割を果たしている。
■ nwm【耳スピ】オープンイヤー型 有線イヤホン
-
接続方式:有線
-
価格:約3,700円
-
位置づけ:実用前提
一方のnwm【耳スピ】は、
最初から「日常で使うこと」を想定した製品だ。
-
接続が安定している
-
バッテリー管理が不要
-
装着感と取り回しが重視されている
派手さはないが、
使い続けることを前提にした設計になっている。
■ 立ち位置の違いを一言で言うと
-
DAISO:
「まず試すためのイヤホン」 -
nwm:
「実際に使い続けるためのイヤホン」
この差は、
価格以上に、思想の違いとして現れている。
■ この章のまとめ
スペックや価格だけを見ると、
単純に「安い」「高い」で判断してしまいがちだ。
だが、この2つは、
-
同じ用途を狙っていない
-
同じ満足度を提供しようとしていない
比較するべきなのは、
自分の使い方に合っているかどうか。
次の章からは、
実際の使用感の違いを見ていく。
4. 音の違い
この2つを比べるとき、
まず前提として押さえておきたいのは、
どちらも音質で勝負する製品ではない
という点だ。
ただし、
音の出方・距離感・安定感には、はっきりとした違いがある。
■ DAISO オープンイヤー(OpenBT001)の音
ダイソーのオープンイヤーは、
価格を考えると意外なほど普通に鳴る。
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低音もそこそこ出る
-
スカスカという印象はない
-
音は思ったより分離している
ただし、
-
音の輪郭は甘め
-
全体的に少しラフ
-
環境によって聞こえ方が変わりやすい
「ちゃんと音は出るが、安定感は最低限」
そんな音だ。
体験用としては十分だが、
音に安心感を求めると物足りなさは出てくる。
■ nwm【耳スピ】の音
一方、nwm【耳スピ】は、
耳元にスピーカーを置いたような自然な音の出方をする。
-
低音は派手ではないが安定している
-
音が急に崩れない
-
聴いていて疲れにくい
音質そのものが大きく向上するわけではないが、
聞こえ方が一定なのが大きな違いだ。
生活の中で使うことを前提に、
音が「邪魔にならない」ように作られている。
■ 音の違いを一言で言うと
-
DAISO:
鳴るが、ラフ -
nwm:
派手さはないが、安定している
音の良し悪しではなく、
安心して使えるかどうかの差が出る。
■ この章のまとめ
-
音質だけを見れば、劇的な差はない
-
だが、使い続けたときの快適さは違う
「音が出ればいい」ならDAISO、
「音が毎回同じように聞こえてほしい」ならnwm。
この違いは、
次の章で触れる「使える場所」や「自転車用途」で
さらに分かりやすくなる。
5. 音漏れと使える場所の違い
どちらもオープンイヤー型である以上、
音漏れは前提として存在する。
ただし、その性質には違いがある。
■ DAISO オープンイヤー(OpenBT001)
DAISOのオープンイヤーは、
-
音量を上げると、そのまま周囲に音が出る
-
音漏れのコントロールは最低限
「近くに人がいれば、何を聴いているか分かる」
そのくらいの感覚だ。
そのため、
-
人混み
-
電車
-
静かな屋内
といった場所では、
正直使いづらい。
一方で、
-
屋外
-
自転車
-
周囲がある程度騒がしい環境
では、
価格を考えれば割り切って使える。
■ nwm【耳スピ】
nwm【耳スピ】も音漏れはゼロではないが、
音の広がり方が比較的穏やかだ。
-
必要以上に拡散しない
-
音量を上げなくても聞き取れる
DAISOと比べると、
周囲への出方は明らかに抑えられている。
それでも、
-
電車
-
人混み
で使えるほどではない。
ここはどちらも同じだ。
■ 使える場所・使えない場所まとめ
DAISOが使える
-
自転車
-
屋外移動
-
「多少の音漏れは気にしない」環境
nwmが使える
-
自転車
-
屋外移動
-
ながら聴き
-
比較的落ち着いた環境(周囲に人がいない場合)
使える範囲の広さは、nwmの方が一段上。
■ この章のまとめ
-
どちらも万能ではない
-
だが、音漏れの扱いやすさには差がある
「音漏れを割り切れるか」だけでなく、
「どの程度まで許容できるか」で選ぶと失敗しにくい。
6. 自転車用途での違い
この2つを比べるうえで、
一番差が出たのが自転車用途だった。
どちらも「耳を塞がない」という条件は満たしているが、
実際に使ってみると、安心感と安定性に違いがある。
■ DAISO オープンイヤー(OpenBT001)
DAISOのオープンイヤーは、
自転車用途でも一応使える。
-
装着は安定している
-
走行中でもズレにくい
-
音量も不足しない
ただし、
-
Bluetooth接続のため、環境によっては接続が不安定になる
-
たまに遅延や音の途切れが気になることがある
「短時間・たまに使う」分には問題ないが、
毎回これで走るとなると、少し不安が残る。
■ nwm【耳スピ】
nwm【耳スピ】は、
自転車用途との相性がかなり良い。
-
有線なので接続が常に安定
-
遅延や音切れを気にしなくていい
-
音量も必要十分
さらに、
-
装着感が良く、走行中も気にならない
-
周囲の音と音楽のバランスが取りやすい
「走りながら使う」ことを前提にすると、
安心感はnwmの方が一段上だ。
■ 自転車用途での評価まとめ
-
DAISO
-
使えなくはない
-
価格を考えれば十分
-
ただし、常用には少し不安が残る
-
-
nwm
-
安定性が高い
-
毎日の使用でも安心
-
自転車用途を本気で考えるならこちら
-
「たまに使う」ならDAISO、
「日常的に使う」ならnwm。
7. 装着感と取り回しの違い
音や用途以前に、
イヤホンは 付けていてストレスがないか がかなり重要だ。
この点でも、両者にははっきりとした違いがある。
■ DAISO オープンイヤー(OpenBT001)
装着感自体は、価格を考えると悪くない。
-
耳へのフィットは意外と安定している
-
軽く、付けていて重さを感じにくい
ただし、
-
細かいフィット調整はできない
-
作りのラフさは否めない
「気にせず使えるが、快適さを求めるものではない」
という印象だ。
取り回しについても、
-
ワイヤレスなのでケーブルは気にならない
-
ただし、充電・接続の管理が必要
頻繁に使うほど、
小さな手間が積み重なってくる。
■ nwm【耳スピ】
nwm【耳スピ】は、
装着感と安定性が一段上だと感じた。
-
耳への当たりが自然
-
長時間付けていても気になりにくい
-
位置がズレにくい
「付けていることを意識しない」
この感覚は、日常用途ではかなり大きい。
取り回しについては、
-
有線なのでケーブルはある
-
ただし、接続や動作は常に安定
充電や接続トラブルを気にしなくていい点は、
想像以上にストレスが少ない。
■ 装着感・取り回しのまとめ
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DAISO
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軽くて気軽
-
だが、快適さは最低限
-
-
nwm
-
装着感が良く、安定している
-
日常使いでのストレスが少ない
-
「たまに使う」ならDAISO、
「毎日使う」ならnwm。
この差は、
価格差以上に、体感として現れる部分だ。
8. 結局どっちを選ぶべきか
ここまで比較してきた結論は、とてもシンプルだ。
価格ではなく、使い方で選ぶべき。
この2つは、同じ「耳を塞がないイヤホン」というカテゴリにいながら、
狙っている役割がまったく違う。
■ DAISO オープンイヤー(OpenBT001)を選ぶべき人
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とにかく安く試してみたい
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使用頻度はそこまで高くない
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「耳を塞がない」という体験がどんなものか知りたい
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合わなければ割り切れる
770円でここまでできるなら十分、
という人には、間違いなくアリ。
■ nwm【耳スピ】を選ぶべき人
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自転車で日常的に使う
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安定性・安心感を重視したい
-
充電や接続トラブルを避けたい
-
「道具としてちゃんと使いたい」
使い続ける前提なら、nwmの方が満足度は高い。
■ 成田ラボ的・最終結論
-
DAISOは体験用
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nwmは実用用
どちらが正解、という話ではない。
自分の使い方と期待値に合っているかどうかが、すべてだ。
耳を塞がないイヤホンは、
音質で選ぶものではなく、
生活の中でどう使えるかで選ぶものだと、
今回の比較で改めて感じた。
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