ミニ四駆をやっていると、
よく聞く言葉がある。
「MSフレキ」
強いらしい。
速いらしい。
大会でもよく見る。
でも実際のところ、
何をやっているのか分からない。
作り方を調べれば、
いくらでも出てくる。
でもそれを見る前に、
そもそも何をしているのかを
理解しておいた方がいい。
今回は、
- 作り方の解説はしない
- 細かい加工も触れない
その代わり、
MSフレキの正体をざっくり整理する。
1. MSフレキとは何か
MSフレキは、
MSシャーシをベースにした改造マシンだ。
特徴は一つ。
シャーシがしなる。
普通のミニ四駆は、
- バンパー
- マスダンパー
こういったパーツで衝撃を受ける。
でもMSフレキは違う。
シャーシそのものを動かす。
ジャンプしたとき、
- 着地の衝撃を逃がす
- 姿勢を安定させる
- コースアウトを防ぐ
これをパーツじゃなく、
構造でやっている。
だから強い。
2. MSシャーシの構造が前提になる
MSフレキを理解するには、
まずMSシャーシの構造を知る必要がある。
MSシャーシは、
3つに分かれている。
- フロントユニット
- センターユニット
- リアユニット
この構造があるから、
- 動かせる
- しならせる
- 調整できる
つまり、
MSフレキはMSシャーシだから成立している。
3. 何をやっているのか(ざっくり言うと魔改造)
MSフレキでやっていることを一言で言うと、
シャーシを壊して、動くようにしている。
もちろんそのまま壊すわけじゃない。
- 切る
- 削る
- 可動域を作る
- バネを仕込む
こういう加工をして、
「しならせるための構造」を作っている。
通常のミニ四駆は、
- シャーシは固定
- パーツで調整
これが基本。
でもMSフレキは違う。
シャーシ自体を可動パーツにしている。
例えば、
- フロントとリアが微妙に動く
- 着地時にしなる
- 衝撃を逃がす
これを成立させるために、
- シャーシを切断する
- 削って薄くする
- バネで戻るようにする
やってることは完全に、
魔改造。
しかも厄介なのが、
- 正解が一つじゃない
- 人によって構造が違う
- セッティングもバラバラ
つまり、
同じMSフレキは存在しない。
これが強さの理由でもあり、
難しさの原因でもある。
作り方について
一応触れておくと、
MSフレキの作り方は
調べればいくらでも出てくる。
- ブログ
- YouTube
- 解説サイト
この辺りを見た方が早い。
だからこの記事では、
作り方は解説しない。
それより大事なのは、
- 何をしているのか
- なぜ強いのか
ここを理解すること。
4. なぜ強いのか
MSフレキが強い理由はシンプル。
衝撃の処理方法が普通と違うから。
通常のミニ四駆は、
- バンパー
- マスダンパー
- ローラー
こういったパーツで衝撃を受け止める。
でもMSフレキは違う。
シャーシ全体で衝撃を逃がす。
これがどういうことかというと、
ジャンプ後の挙動が変わる。
普通のマシンだと、
- 着地で跳ねる
- 姿勢が崩れる
- コース外に弾かれる
でもMSフレキは、
- しなって衝撃を逃がす
- 姿勢が安定する
- そのまま走り続ける
いわゆる、
「入ったら帰ってくる」マシン。
これが強い。
さらに、
コーナーでも効果が出る。
- 荷重がかかる
- シャーシがしなる
- タイヤが路面に追従する
結果として、
グリップが安定する。
つまりMSフレキは、
- ジャンプ
- 着地
- コーナー
全部で恩恵がある。
だから速い。
ただしここも重要。
常に強いわけじゃない。
- しなりすぎると不安定
- バランスが崩れると逆効果
- セッティングがシビア
つまり、
強さと引き換えに難しさがある。
5. 拡張性の高さ(ここがヤバい)
MSフレキのもう一つの強さは、
拡張性の高さ。
というか正確に言うと、
ほぼ何でもできる。
その理由はシンプルで、
純正の構造をほぼ使わないから。
MSシャーシには本来、
- 前後のバンパー
- ローラー取り付け位置
がある。
でもMSフレキは、
そこを前提にしていない。
むしろ、
切り落とす前提。
ここが普通のシャーシと決定的に違う。
バンパーを無くすことで、
- 自由にステーを組める
- 好きな位置にローラーを配置できる
- 構造そのものを作り替えられる
結果として、
拡張性が異常に高くなる。
よくある構成
MSフレキでよく見る構成は、だいたいこんな感じ。
フロント
- ATスラダン
- 提灯ダンパー
ATスラダンで姿勢を制御しつつ、
提灯で上下の衝撃を逃がす。
この時点で、
普通のミニ四駆とは別物。
リア
- アンカー(コースによって変更)
リアは基本アンカー。
- 一軸アンカー
- 二軸アンカー
など、コースに応じて使い分ける。
その他
- 19mmローラー多段
- ペラタイヤ
このあたりも定番。
ペラタイヤは軽量化とグリップ調整、
ローラーは安定性と復帰性能のため。
ここまでやるとどうなるか
ここまで来ると、
もう別の競技レベル。
- 自由度が高すぎる
- セッティングの幅が広すぎる
- 正解が人によって違う
だからこそ、
- ハマれば最強
- ハマらなければ迷子
この振れ幅が、
MSフレキの特徴。
6. じゃあ誰でもやるべきか?
ここまで見てきて、
- 強い
- 自由度が高い
- 何でもできる
正直、魅力はかなりある。
でも結論から言うと、
誰にでもオススメできるものではない。
理由はいくつかある。
まず一つ目。
難しい。
- 加工前提
- セッティングがシビア
- 調整箇所が多すぎる
普通のシャーシみたいに、
「とりあえず組めば走る」
というものではない。
二つ目。
再現性が低い。
- 同じ構成でも挙動がズレる
- 組み方で結果が変わる
- セッティングが安定しない
つまり、
“正解をコピーしても同じにならない”
三つ目。
理解していないと沼る。
- なぜ速いのか分からない
- どこを調整すればいいか分からない
- 気づいたら迷走する
これは実際によくある。
MSフレキは、
強いけど、扱う側に知識を要求してくるマシン。
だから、
- 初心者がいきなり手を出す
- とりあえず真似して作る
これだと、
ほぼ確実に沼る。
じゃあどうするか
個人的には、
順番を踏んだ方がいいと思っている。
- 通常シャーシで基礎を理解する
- セッティングの意味を知る
- 挙動が読めるようになる
その上で、
MSフレキに触る。
この順番なら、
- 何をやっているか分かる
- セッティングの意味が理解できる
- 無駄に迷わない
MSフレキは、
ゴールではなく“選択肢の一つ”
ここを勘違いしない方がいい。
結論:MSフレキは理解してから触れ
MSフレキは強い。
- 衝撃吸収能力
- 拡張性
- 上振れ性能
どれを取っても、
普通のシャーシとは一段違う。
実際、レースでもよく見るし、
結果も出ている。
でも、
それだけで選ぶと痛い目を見る。
MSフレキは、
- 作れば強いわけじゃない
- 真似すれば速くなるわけでもない
大事なのは、
中身を理解しているかどうか。
- なぜしなるのか
- なぜ安定するのか
- どこでバランスを取っているのか
これが分かっていないと、
- セッティングが迷子になる
- 再現できない
- 結局遅いまま
逆に言えば、
ここを理解しているなら、
MSフレキはかなり強い武器になる。
だから結論はシンプル。
MSフレキは理解してから触れ。
焦って最初から手を出すよりも、
- 通常シャーシで基礎をやる
- セッティングを理解する
- 挙動が読めるようになる
その上で触った方が、
結果的に速くなる。
MSフレキは、
最強のマシンではなく、
最強になれる可能性を持ったマシン。
それを引き出せるかどうかは、
使う側次第だと思っている。