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成田ラボ 〜テクノロジーと雑学の観察日記〜

中古でNW-A106を買ってみた正直レビュー。快適性ならHiby M300の方が強い

中古でSONYのSony Walkman NW-A106を購入した。
理由としては、現在使用しているHiBy M300のバックアップ機が欲しかった事と、「今の時代に旧型WALKMANはどこまで戦えるのか」が少し気になったからだ。

実際に触ってみた感想を先に言ってしまうと、この機種はかなりクセが強い。

まずセットアップ段階から洗礼を受けた。
画面サイズは3.2インチ。かなり小さい。
その小さな画面でGoogleアカウントにログインし、長いパスワードを入力するのがとにかく大変だった。

さらに調べてみると、OSはAndroid9止まり。
アップデートも既に終了しており、ジェスチャーナビゲーションにも非対応。
「あぁ、これは少し前のAndroid機だな」という空気感をかなり感じる。

その一方で、本体サイズは非常にコンパクト。
片手操作はかなり快適で、物理ボタンも大きく押しやすい。
最近の大型スマホに慣れていると、この小ささは逆に新鮮ですらある。

ただし、使い始めてすぐに気付いた事もある。
それは、この機種を“現代的なAndroid端末”として見るとかなり厳しい、という事だ。

動作性能、バッテリー、ストリーミング再生。
2026年時点の視点で見ると、どうしても時代を感じる場面が多い。

逆に言えば、この機種は“便利さ”よりも、“音楽を聴くための専用機”としての割り切りを重視したDAPなのかもしれない。

今回はそんなNW-A106を、普段使っているHiby M300と比較しながら、良い所と気になった所を正直にレビューしていこうと思う。

 

Hiby M300のレビュー記事はこちらからどうぞ👇

naritalabsblog.com

 

 

 

NW-A106の第一印象

■ 本体サイズはかなり小さい

最初に触って感じたのは、「思った以上に小さい」という事だった。

普段使用しているHiBy M300と比較すると、NW-A106の方が一回り小さい。

左がNW-A106、右がHiby M300


最近のスマートフォンに慣れていると、このサイズ感はかなり新鮮に感じる。

ポケットにも入れやすく、持ち運びはかなり快適。
ただし小さい分、ズボンのポケット奥まで入り込みやすいので、そこは少し扱いづらさもある。

とはいえ、DAPとして見るならこのサイズ感は大きな武器だと思う。

 

■ 片手操作はかなり快適

3.2インチという小型画面は、動画視聴やネットサーフィン用途ではかなり厳しい。
実際、Googleアカウントのログイン作業は地獄だった。

しかし、“音楽再生専用機”として見ると話は変わってくる。

本体が非常に軽く、小さいので片手操作がかなりしやすい。
親指だけでほとんどの操作が完結するため、音楽を聴くための機械としては理にかなったサイズ感だ。

最近の大型スマホには無い、“専用機らしさ”を感じる部分でもある。

 

■ サイドボタンはかなり押しやすい

個人的にかなり好印象だったのがサイドボタンだ。

左がNW-A106、右がHiby M300

NW-A106はボタンが大きめに作られており、押しやすい。
再生・停止、音量調整などを手探りでも操作しやすく、物理ボタンの完成度は高いと感じた。

一方で、HiBy M300はボタン周りがやや曖昧で、押し心地も少し微妙。
この点に関してはNW-A106の方が明確に使いやすい。

最近はタッチ操作中心の機器が増えているが、音楽再生機器に関しては物理ボタンの重要性を改めて感じた。

 

Android DAPとして見ると古さはある

■ Android9でアップデート終了

NW-A106のOSはAndroid9。
そしてアップデートは既に終了している。

正直、この時点でかなり時代を感じる。

さらに驚いたのが、ジェスチャーナビゲーションに非対応だった事。
最近のAndroid端末に慣れていると、ナビゲーションバー固定という仕様そのものに懐かしさを感じるレベルだ。

もちろんDAPなので、スマートフォンのように最新機能を求める製品ではない。
実際、ネットサーフィンをするようなサイズでもない。

ただ、「AndroidベースDAP」として見ると、古さはどうしても隠しきれていない印象がある。

 

■ 動作性能は正直重い

NW-A106はCPUにCortex A53系を採用し、メモリは4GB。
今の基準で見ると、かなり控えめな構成だ。

実際に使ってみても、動作が引っかかる場面はそれなりにある。

特に起動直後のPowerampはやや鈍く、曲数が多い状態だともっさり感を感じやすい。

もちろん「全く使えない」というレベルではない。
ただ、普段からHiBy M300を使用していると、Snapdragon 665との差はかなり大きく感じる。

快適性重視なら、正直M300の方がかなり強い。

 

■ 起動速度は遅め

電源OFF状態からの起動速度は、おおよそ1分前後。
最近のスマートフォン感覚で使うと、かなり遅く感じる。

ただし、スリープ復帰は快適。
画面点灯からの復帰は素早く、普段使いではそこまでストレスにならなかった。

この機種は、頻繁に電源を切るよりも“スリープ前提”で使うDAPなのだと思う。

逆に言えば、ここでもバッテリー問題が絡んでくるのだが、それについては後ほど触れたい。

 

音質について

■ 有線音質は大きな差を感じない

今回の検証では、有線イヤホンにMoondrop Aria 2を使用。
再生アプリはPowerampで統一している。

その上で率直に言うと、Sony Walkman NW-A106とHiBy M300の間に、劇的な音質差はほぼ感じなかった。

もちろん細かく聴き比べれば違いはあるのかもしれない。
ただ、少なくとも「別世界レベルで音が変わる」という印象は無い。

個人的には、この価格帯のDAPでそこまで大きな差を期待するものではないと思っている。

特に今回は両機ともPowerampを使用しているため、音作りの方向性もかなり近く感じた。

そのため、「SONYだから圧倒的に音が良い」という期待をすると、少し肩透かしを食らうかもしれない。

 

■ Bluetoothはかなり優秀

逆に、かなり好印象だったのがBluetooth周りだ。

検証ではSony WF-1000XM4とAirPods Pro (2nd generation)を使用した。

すると、HiBy M300で時々発生していた“ビビり音”のようなノイズが、NW-A106では発生しなかった。

接続自体もかなり安定しており、Bluetooth再生の完成度は高いと感じる。

正直、ここはかなりSONYらしい部分かもしれない。

有線音質では大差を感じなかった一方で、Bluetooth周りの安定感に関してはNW-A106の方が一枚上手、そんな印象だった。

 

ストリーミング用途はかなり厳しい

■ Prime Musicを試したが動作が重い

NW-A106は“ストリーミング対応WALKMAN”という立ち位置の製品でもある。

そのため、今回は加入しているAmazon MusicのPrime Musicで検証してみた。

結論から言うと、正直かなり厳しい。

曲の再生自体は問題なくできる。
音が途切れるわけでもないし、Bluetooth接続も安定している。

ただ、とにかく動作が重い。

アプリの起動、画面遷移、曲の読み込み。
全体的にもっさりしており、「音楽を聴きたい」と思ってから実際に再生が始まるまでに妙な待ち時間が発生する。

 

■ “対応している”と“快適”は別

ここはかなり重要だと思う。

確かにNW-A106はストリーミング配信サービスに“対応”している。
しかし、“快適に使えるか”と言われると話は別だ。

Cortex A53+RAM4GBという構成では、2026年現在のストリーミングアプリを動かすには少し厳しさを感じる。

もちろん、発売当時ならまだ許容範囲だったのかもしれない。
しかし、今の感覚で使うとどうしても動作の重さが気になる。

個人的には、ストリーミング用途を本格的に考えるなら、最低でもSnapdragon 400番台クラスは欲しかったと思う。

 

■ ストリーミング用途ならM300の方がかなり強い

この点に関しては、HiBy M300の方がかなり快適だ。

Snapdragon 665の恩恵は大きく、アプリの動作も比較的スムーズ。
ストリーミング中心で音楽を聴くなら、正直M300の方が現代向けだと思う。

逆にNW-A106は、SDカードに音源を入れてオフラインで聴く“ローカル再生機”として割り切った方が、この機種の良さを活かせる気がした。

 

バッテリーはかなり厳しい

■ バッテリー消費は正直かなり早い

NW-A106を使っていて、一番気になったのがバッテリーだ。

正直、これはかなり厳しい。

今回購入した個体が中古という事も影響しているとは思うが、とにかく減りが早い。
Wi-FiやBluetoothをオフにした状態でも、想像以上の速度でバッテリーが減っていく。

そのため、持ち運び用途では少し不安が残る。

特にBluetooth運用はかなり厳しめ。
接続自体は安定しているのだが、バッテリー消費との引き換え感が強く、長時間運用するならモバイルバッテリーが欲しくなるレベルだ。

逆に、有線イヤホン+オフライン再生に徹するなら、まだ何とか実用範囲に収まる。

この辺りも、“現代的なAndroid端末”というより、“専用機を工夫して使う感覚”に近い。

 

■ 発熱は問題なし

バッテリーの持ちはかなり気になった一方で、発熱に関してはそこまで問題を感じなかった。

充電中はほんのり暖かくなる。
ただ、それ以上でも以下でもない。

「熱い」と感じるほどではなく、一般的な電子機器としては普通の範囲だと思う。

実際に音楽再生中も、発熱で不快になるような場面は特に無かった。

最近のスマートフォンや高性能DAPはかなり熱を持つ機種も多いので、そう考えるとNW-A106は意外と落ち着いている方かもしれない。

 

 

“音楽専用機”としての思想

■ 本体スピーカーは非搭載

Sony Walkman NW-A106を触っていて感じたのは、「かなり割り切った設計だな」という事だった。

まず、本体スピーカーが搭載されていない。

普段使っているHiBy M300にはスピーカーがあるため、とりあえず本体だけで音を確認できる。
動画を少し見る程度ならそのまま再生も可能だ。

しかしNW-A106は違う。

音を出すなら、有線イヤホンかBluetooth機器を接続する前提。
完全に“音楽を聴くための端末”として割り切られている。

 

■ バイブレーションも非搭載

さらに、バイブレーション機能も無い。

M300は通知などで「ブッ」と震えるため、Android端末らしさがかなり残っている。
しかしNW-A106はそれすら無い。

通知が来ても静か。
良く言えば没入感がある。
悪く言えば、かなりストイックだ。

ただ、この仕様のおかげで「音楽再生以外の余計な要素を削ぎ落としている感覚」はかなり強い。

 

■ M300との思想の違いがかなり面白い

実際に両機を使い比べてみると、設計思想の違いがかなり分かりやすい。

HiBy M300は、“スマートフォンをそのまま小型化して、音楽再生に強くした端末”という印象がある。

  • スピーカー搭載
  • バイブ搭載
  • Snapdragon 665
  • 比較的快適な動作

かなり“Android端末寄り”だ。

一方でNW-A106は真逆に近い。

  • スピーカー無し
  • バイブ無し
  • 小型サイズ
  • 物理ボタン重視

便利さよりも、「イヤホンを接続して音楽を聴く」という行為そのものに特化している。

快適性だけで言えば、正直M300の方が強い。
ただ、DAPらしい“専用機感”があるのはNW-A106の方だった。

 

WALKMAN感はあったのか

■ SONY製品らしさはちゃんとある

Sony Walkman NW-A106を触っていて、「SONY製品だな」と感じる場面は確かにある。

本体正面下部にはSONYロゴが大きく印字されており、所有感はしっかりある。
Bluetooth周りの安定感も含めて、「オーディオメーカーの製品らしさ」は感じられた。

特に物理ボタン周りの作り込みはかなり好印象で、音楽再生機器としての使いやすさはしっかり考えられている。

 

■ ただ、“WALKMAN感”はかなり薄い

しかし、実際に使っていて「WALKMANらしいか」と聞かれると、正直かなり微妙だった。

昔のWalkmanには、

  • 専用OS
  • 独自UI
  • SONY独特の操作感

のような、“専用機らしい空気感”があった。

一方でNW-A106はAndroidベース。
アプリを入れ、Googleアカウントにログインし、Powerampで音楽を再生する。

使っている感覚としては、“SONY製の小型Android DAP”という印象の方がかなり強い。

 

■ 逆に、それが自然とも言える

ただ、これは悪い意味だけではない。

Android DAPとして自然に扱える、という事でもある。

実際、最近のDAPはAndroidベースがかなり増えている。
ストリーミング配信サービス対応も含めると、この方向性自体は時代の流れなのだと思う。

だからこそNW-A106は、“昔ながらのWALKMAN”を期待して買うと少し違和感がある。

逆に、「小型Android DAP」として見るなら、かなり納得できる製品だった。

 

今買う価値はあるのか

■ 中古なら十分アリ

ここまで色々書いてきたが、個人的には中古なら普通にアリだと思っている。

確かに、

  • 動作は少し重い
  • バッテリー持ちはかなり厳しい
  • ストリーミング用途は快適とは言い難い

など、気になる部分はかなり多い。

しかし、その一方で、

  • 小型サイズ
  • 押しやすい物理ボタン
  • Bluetoothの安定感
  • “音楽専用機”らしい割り切り

など、今のDAPでは逆に珍しくなってきた魅力もある。

特に、有線イヤホンを挿してローカル音源を聴く用途なら、今でも十分楽しめる機種だと思う。

 

■ 新品を買うなら正直別候補を薦めたい

ただし、新品価格帯で考えると話は変わってくる。

もし「SONYのWALKMANが欲しい」という理由で買うなら、正直A300シリーズの方が快適だと思う。

一方で、「別にSONYじゃなくても良い」「快適性重視」という人なら、HiBy M300の方がかなり扱いやすい。

Snapdragon 665の快適性はやはり大きく、ストリーミング用途との相性も良い。

 

■ “便利さ”で選ぶならM300

総合的な使いやすさだけで言えば、正直M300の方がかなり強い。

  • 動作
  • バッテリー
  • ストリーミング
  • Android端末としての完成度

この辺りはM300が優勢だった。

特に2026年現在の感覚で使うと、NW-A106はどうしても“少し古いAndroid端末”感がある。

 

■ でもNW-A106には独特の魅力がある

それでも、NW-A106は嫌いになれない。

小さな本体に有線イヤホンを挿し、物理ボタンで曲送りをしながら音楽を聴く。
この体験そのものには、今のスマートフォンには無い面白さがある。

便利ではない。
快適性だけならもっと優秀なDAPはいくらでもある。

それでも、“音楽を聴くためだけの機械”としての魅力は、確かに残っていた。

 

総評

Sony Walkman NW-A106をしばらく使ってみて感じたのは、「かなりクセの強いDAPだな」という事だった。

正直、快適性だけを見るなら、普段使っているHiBy M300の方がかなり強い。

  • Snapdragon 665による軽快な動作
  • ストリーミング再生との相性
  • Android端末としての完成度
  • スピーカーやバイブ搭載による汎用性

現代的な使い方をするなら、M300の方が圧倒的に扱いやすい。

一方でNW-A106は、かなり割り切った機種だ。

  • 小型サイズ
  • 押しやすい物理ボタン
  • 本体スピーカー非搭載
  • バイブ非搭載
  • “音楽を聴く”事に寄せた設計

便利さよりも、“音楽再生専用機”としての感覚を重視している印象が強い。

ただ、その割にはAndroid端末らしさもかなり残っており、昔ながらのWalkman感を期待すると少し肩透かしを食らう。

実際に使っていて感じたのは、「SONY製の小型Android DAP」という印象の方だった。

とはいえ、有線イヤホンを挿してローカル音源を再生し、小さな本体を片手で操作する感覚はかなり面白い。

便利ではない。
快適でもない。
でも、こういう“ちょっと不便な専用機”が好きな人には、今でも刺さるDAPだと思う。

中古価格次第では、今でも十分楽しめる1台だった。