narita-lab’s blog

成田ラボ 〜テクノロジーと雑学の観察日記〜

自転車屋から見た「不具合があると勧めにくい理由」

自転車屋で働いていると、

「どのメーカーがおすすめですか?」

と聞かれることが結構ある。

そんな時、基本的には自信を持っておすすめできるメーカーを紹介している。

でも、正直に言うとちょっと勧めにくいなと思うメーカーがあるのも事実だ。

別に性能が悪いとか、壊れやすいとか、そういう話じゃない。

実際、自分もそのメーカーの電動アシスト自転車に乗っている。

ただ、実際に乗ってみて気になる不具合を経験してしまった。

先輩に相談したところ、

「それは放置しちゃダメ。なるべく早めに持ってきて。」

と言われ、購入から1年も経っていなかったこともあって、初期不良として修理対応になった。

もちろん、この話はメーカーを批判したいわけじゃない。

メーカー名も出さないし、一台だけで全てを判断するつもりもない。

ただ、自分で納得して乗るのと、お客さんに「これ、おすすめですよ」と勧めるのは別の話。

今回は、自転車屋として**「勧めにくい」と感じた理由**について書いてみようと思う。

 

自転車屋でも「勧めにくい自転車」はある

最初に言っておくけど、

「このメーカーはダメだ。」

という話をしたいわけじゃない。

どのメーカーにも長所もあれば短所もあるし、100%完璧な自転車なんて存在しないと思っている。

実際、自分もそのメーカーの電動アシスト自転車に乗っているし、普段使いでは特に不満なく使っている。

だから、「絶対買うな」と言うつもりは全くない。

ただ、自転車屋として働いていると、

「これ、おすすめですよ。」

と胸を張って言えるかどうかは別の話になる。

お客さんは、自転車屋の言葉を信じて買ってくれる。

だからこそ、もし自分が気になる症状を経験しているなら、そのことを知った上で勧めるのは少し躊躇してしまう。

実際、自分の自転車でも気になる症状が出た。

購入から1年も経っていない時期だったこともあり、先輩に相談すると、

「放置はダメ。なるべく早めに持ってきて。」

と言われ、そのまま初期不良として修理対応になった。

幸い早めに対応できたから大きな問題にはならなかったけど、

「もし知らずにそのまま乗り続けていたらどうなっていただろう。」

とは思った。

だから、自分では納得して乗っていても、人に勧めるとなると話は変わってくる。

自転車屋としては、そういう「少しでも気になる部分」があると、どうしても慎重になってしまうんだ。

 

実際に自分の自転車で起きたこと

自分が乗っているのは、とあるメーカーの電動アシスト自転車。

メーカー名は伏せるけど、同業者なら「あそこかな?」と思う人もいるかもしれない。

ある日乗っていて、

「なんかハンドル周りがおかしいな。」

と感じるようになった。

詳しく調べてみると、ヘッド周りに症状が出ていて、このまま放置するのはあまり良くない状態だった。

そこで先輩に相談すると、返ってきたのは、

「それは放置しちゃダメ。なるべく早めに持ってきて。」

という言葉だった。

購入してまだ1年も経っていなかったこともあり、メーカー保証の対象となって、初期不良として修理してもらうことになった。


今回、自分は仕事柄「何かおかしい」と気付けたし、すぐに相談できる環境もあった。

だから早めに対応できた。

でも、一般の人だったらどうだろう。

「こんなものなのかな。」

と思って、そのまま乗り続けてしまう人もいるかもしれない。

実際、ハンドル周りは自転車を操作する上でとても重要な部分だ。

少しでも違和感があるなら、

「そのうち直そう。」

ではなく、一度自転車屋で見てもらった方が安心だと思う。


今回の件で改めて感じたのは、

違和感をそのままにしないことの大切さ。

これは今回のメーカーに限った話ではなく、どのメーカーの自転車でも同じだ。

「なんか変だな。」

その感覚は意外と当たっていることが多い。

だからこそ、気付いた時点で早めに点検や修理に持っていくことをおすすめしたい。

 

自分で乗るのと、人に勧めるのは別の話

今回の件があって思ったのは、

「自分で使う」のと「人に勧める」のは全く別だということ。

自分は、この症状があることも知っているし、もし違和感が出たらすぐに自転車屋へ持って行けばいいということも分かっている。

だから納得した上で乗っている。

でも、お客さんは違う。

初めて電動アシスト自転車を買う人が、

「このメーカーがおすすめですよ。」

と言われたら、その言葉を信じて購入する人も多い。

だからこそ、少しでも気になる点があると、積極的には勧めにくくなってしまう。


もちろん、一つの不具合だけでメーカー全体を否定するつもりはない。

どのメーカーでも初期不良は起こり得るし、機械である以上、100%故障しない製品なんて存在しない。

今回も保証期間内だったので、きちんと修理対応はしてもらえた。

だから「このメーカーはダメ」という話ではない。

ただ、自転車屋としてお客さんに紹介する立場になると、

「安心して長く乗ってもらえるか。」

という視点でも考えてしまう。


価格や性能だけなら、おすすめできる自転車はたくさんある。

でも、それだけでは足りない。

実際に使ってみて気になったことや、現場で経験したことも含めて、

「この自転車なら安心しておすすめできる。」

そう思えるかどうかも、自分にとっては大事な基準になっている。

だから今回のような経験をすると、どうしても一歩踏み込んでおすすめすることはためらってしまう。

それが、自転車屋としての正直な気持ちだ。

 

メーカーを責めたいわけじゃない

ここまで書くと、

「そのメーカーはダメなんだ。」

と思われるかもしれない。

でも、自分はそういうことを言いたいわけじゃない。

今回の件も、保証期間内だったから初期不良として修理対応してもらえた。

対応そのものに不満があるわけではないし、一台だけでメーカー全体を評価するつもりもない。


ただ、一つ気になっていることがある。

今回のような症状は、自分が調べた限りでは他にも報告があるようだった。

それにもかかわらず、現時点ではメーカーから大きな案内やリコールといった動きは見当たらない。

もちろん、メーカー側にも様々な事情があると思う。

症状の発生件数や原因の調査など、自分には分からない部分も多い。

だから外から「こうするべきだ」と断言するつもりはない。


でも、ハンドル周りは自転車を安全に操作するための重要な部分だ。

だからこそ、もし同じような違和感を覚えたら、

「そのうち見てもらおう。」

ではなく、

「早めに自転車屋へ持って行こう。」

と思ってほしい。

実際、自分も先輩から「放置はダメ」と言われて、すぐに修理へ出したことで大きなトラブルにならずに済んだ。


この記事で伝えたいのは、メーカーへの不満ではない。

気になる症状があるなら、自己判断で放置しないこと。

そして、自転車屋としては、そういう経験がある以上、お客さんへ積極的におすすめするのは少し慎重になってしまう。

それが今回、一番伝えたかったことだ。

 

まとめ:勧める以上、安心して乗ってほしい

自転車屋で働いていると、

「どのメーカーがおすすめですか?」

という質問を受けることは本当に多い。

だからこそ、自分は価格やスペックだけでおすすめを決めることはない。

実際に乗ってみた感想や、修理のしやすさ、故障した時の印象なども含めて考えるようにしている。

今回紹介したメーカーも、決して悪いメーカーだと言いたいわけではない。

自分も実際に乗っているし、普段使いでは満足している部分も多い。

ただ、実際に気になる症状を経験してしまった以上、

「安心しておすすめできます。」

と胸を張って言うのは少し難しい。

それが、自転車屋としての正直な気持ちだ。


もちろん、どんなメーカーでも初期不良は起こるし、機械である以上、故障を100%なくすことはできない。

だから大事なのは、

「何かおかしい」と思った時に、そのまま乗り続けないこと。

これに尽きる。

特にハンドル周りやブレーキなど、安全に直結する部分は違和感を軽く考えないでほしい。

少しでも気になったら、早めに自転車屋へ相談する。

それだけで、大きなトラブルを防げることも少なくない。


そして、自転車屋として一番大切にしたいのは、

「自分が乗りたい自転車」ではなく、「安心して人に勧められる自転車」を紹介すること。

これからも良いところは素直におすすめするし、気になるところがあれば、それも正直に伝えていきたい。

それが、お客さんに長く、安全に自転車を楽しんでもらうことにつながると、自分は思っている。