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成田ラボ 〜テクノロジーと雑学の観察日記〜

サポート終了したMotorola Edge20をLineageOSで復活させる|まだ使えるサブ端末にしてみた

手元にあるスマートフォン
Motorola Edge20の扱いを少し考えていた。

この端末はすでにメーカーのセキュリティアップデートが終了している。
とはいえ、Snapdragon 778Gを搭載しており性能的にはまだまだ現役だ。

せっかくならもう少し活用できないかと思い、今回はカスタムROMであるLineageOSを導入してみることにした。

結果として一度文鎮しかけるトラブルもあったが、最終的には無事導入に成功。
現在はサブ端末として問題なく動作している。

この記事では、Motorola Edge20にLineageOSを導入した際の体験をまとめていく。

※この記事はかなり長いです。
LineageOS導入からトラブル、復旧、実際の使用感までまとめているため、興味のある部分だけ目次から読み進めても問題ありません。

 

サポート終了したEdge20をどうするか

手元にあるスマートフォン、Motorola Edge20はすでにメーカーのセキュリティアップデートが終了している端末だ。
スマートフォンとしてはまだ十分な性能を持っているものの、サポートが終わってしまうとメイン端末として使うには少し不安が残る。

とはいえ、Snapdragon 778Gを搭載しているこの端末は、日常用途や軽めのゲームであれば今でも問題なく動作する性能を持っている。
実際、ポケモンGO程度であればまだまだ快適にプレイできるスペックだ。

せっかくまだ使えるスマートフォンをそのまま眠らせておくのももったいない。
そこで今回は、カスタムROMを導入することでこの端末を延命し、サブ端末として再活用してみることにした。

 

カスタムROM「LineageOS」とは何か

LineageOSは、Androidをベースに開発されているカスタムROMの一つだ。
簡単に言えば、スマートフォンメーカーが提供している純正OSとは別に、有志コミュニティによって開発されているAndroid OSである。

Androidはオープンソースの仕組みを持っているため、こうしたカスタムROMが開発できる環境が整っている。
その中でもLineageOSは特に有名で、長年Android界隈で使われ続けている定番のカスタムROMだ。

特徴としては、メーカー製のAndroidに比べてシンプルで軽量な構成になっていることが多く、不要なアプリやサービスが少ない。そのため、古い端末でも比較的軽快に動作することがある。

また、メーカーのサポートが終了した端末でも、LineageOSの対応機種であれば比較的新しいAndroidバージョンを利用できる場合がある。
今回のように、サポートが終了したスマートフォンを延命する手段としてもよく使われる方法だ。

もちろん、カスタムROMの導入はメーカーの想定している使い方ではないため、すべて自己責任で行う必要がある。
その点も含めて、ある意味ではAndroidならではの楽しみ方と言えるかもしれない。

 

Motorola Edge20はまだ使えるスペック

今回カスタムROMを導入する端末であるMotorola Edge20は、2021年に発売されたスマートフォンだ。
発売から数年が経過しており、メーカーのセキュリティアップデートもすでに終了している。

とはいえ、ハードウェアの性能だけを見ると、今でも十分に実用的なスペックを持っている端末でもある。

搭載されているSoCはQualcommのSnapdragon 778G。
ミドルレンジ向けのチップではあるものの、CPU・GPUともにバランスが良く、日常用途で性能不足を感じることはほとんどない。

RAMは6GBモデルを使用しているが、ブラウジングやSNS、軽めのゲーム程度であれば特に問題なく動作する。
実際に使ってみても、動作が極端に重くなるような場面はほとんど無い。

ディスプレイは144Hz対応の有機ELパネルを搭載しており、表示品質も今見ても十分綺麗だ。
リフレッシュレートの高さもあり、スクロール操作などはかなり滑らかに感じられる。

通信面でも5Gに対応しているため、ネットワーク環境としても特に古さを感じることはない。
今回LineageOSを導入した状態でも、5Gでのデータ通信は問題なく利用できている。

カメラについても108MPセンサーを搭載しており、日常的な撮影用途であれば十分実用的だ。
ブログ用の写真撮影程度であれば特に困ることはないだろう。

このように、ソフトウェアのサポートは終了しているものの、ハードウェア自体はまだまだ現役と言える性能を持っている。
だからこそ、カスタムROMを導入して延命する価値がある端末でもある。

メイン端末として使うには少し心許ない部分もあるが、サブ端末として運用するのであればまだまだ活躍できるスマートフォンだと思う。

 

LineageOSを導入する理由

今回、Motorola Edge20にLineageOSを導入しようと思った理由はいくつかある。

まず一番大きいのは、セキュリティアップデートの問題だ。
すでにメーカーのサポートが終了している端末は、時間が経つほどセキュリティ面で不安が出てくる。
普段使いのメイン端末として使う場合はもちろん、サブ端末であってもインターネットに接続する以上はある程度の安全性は確保しておきたい。

LineageOSのようなカスタムROMを導入することで、メーカーのサポートが終了した端末でも比較的新しいAndroid環境を利用できる場合がある。
今回もその延命という意味合いが大きい。

もう一つは、単純にROMカスタムという趣味的な側面だ。
Androidはオープンな仕組みを持っているため、こうしたカスタムROMの導入といった遊び方ができるのも特徴の一つと言える。

もちろんメイン端末でやるには少しリスクもあるが、サブ端末であればある程度気軽に試すことができる。

そして今回の用途としてもう一つ大きいのが、ポケモンGO用の端末としての再利用だ。
このゲームはそこまで高い性能を必要とするわけではないため、Edge20のスペックであればまだ十分に動作する。

rootを取得してしまうと動作に影響が出る可能性もあるが、root無しであれば比較的問題なく動くケースが多い。
そのため、今回はLineageOSを導入しつつもrootは取得せず、ポケモンGO用のサブ端末として安定運用することを目的にしている。

このように、セキュリティ面での延命、カスタムROMという趣味、そしてサブ端末としての再利用。
この三つが、今回LineageOSを導入しようと思った主な理由だ。

 

今回はMagiskによるroot取得は行わない

カスタムROMを導入する場合、セットで話題に出てくることが多いのが「root取得」だ。
AndroidではMagiskなどのツールを使うことでroot権限を取得することができ、システムの深い部分まで自由にカスタマイズできるようになる。

実際、カスタムROMを使っているユーザーの中にはroot環境を前提に運用している人も多い。
広告ブロックやシステム改造など、root権限があることでできることはかなり増える。

ただ、今回はあえてrootは取得していない。
理由はシンプルで、ポケモンGO用の端末として安定して使いたいからだ。

ポケモンGOは、不正対策として端末の状態をチェックしていることがあり、root環境では正常に動作しない場合がある。
Magiskなどを使って回避する方法も存在するが、設定や対策が複雑になりがちで、運用の手間も増えてしまう。

今回はあくまでサブ端末としての実用性を優先するため、LineageOSは導入するもののrootは取得せず、できるだけシンプルな構成で運用することにした。

結果として、root無しの状態でもポケモンGOは問題なく動作している。
このあたりについては、後の検証パートでも触れていく予定だ。

 

GoogleサービスはGAppsを使用

LineageOSは基本的に、Googleのアプリやサービスが含まれていない状態で提供されている。
そのため、Google PlayストアやGoogle Play servicesなどを利用する場合は、別途「GApps」と呼ばれるパッケージを導入する必要がある。

GAppsとは、Googleが提供している各種アプリやサービスをまとめたパッケージのことで、LineageOSと一緒にインストールすることで通常のAndroid端末と同じようにGoogleサービスを利用できるようになる。

カスタムROM環境では、Googleサービスを使わない「microG」という選択肢もある。
こちらはGoogleの代替実装のような仕組みで、プライバシー重視の環境を作りたい場合にはよく使われる方法だ。

ただ今回は、GAppsを使用する構成にしている。
理由としては、以前にPixel 3 XLへLineageOSを導入した際にもGApps環境で運用しており、その構成に慣れているという点が大きい。

また、今回の用途の一つであるポケモンGOはGoogle Play servicesに依存している部分も多く、GApps環境の方がトラブルが少ないと考えた。
そのため、今回のEdge20でも同様にGAppsを導入し、通常のAndroid端末に近い環境で運用することにしている。

 

Motorolaのブートローダーアンロックは少し面倒

カスタムROMを導入するためには、まずブートローダーのアンロックが必要になる。
これは端末の起動時に読み込まれるプログラムのロックを解除し、メーカーが用意したOS以外も起動できるようにする作業だ。

Android端末ではこのブートローダーアンロックの方法がメーカーごとに異なるが、Motorolaの場合は少し独特な手順になっている。

まず、fastbootモードから端末固有のIDを取得する必要がある。
そのIDをMotorolaの公式サイトに送信し、問題が無ければメールでアンロックコードが送られてくる仕組みだ。

つまり、その場ですぐ解除できるわけではなく、メーカーに一度申請する必要がある。
このあたりが、他のAndroid端末と比べると少し手間に感じる部分かもしれない。

とはいえ、実際の作業自体はそれほど難しいわけではない。
IDを送信してしばらくするとメールで解除コードが届き、そのコードをfastbootコマンドで入力すればブートローダーのアンロックは完了する。

一度アンロックしてしまえば、あとはカスタムリカバリやROMのインストールといった作業を進めることができる。

 

LineageOS導入で一度失敗

今回のLineageOS導入は、実は一度失敗している。

公式ガイドを確認しながら作業を進めていたのだが、インストール後に端末が正常に起動せず、Androidが立ち上がらない状態になってしまった。
電源を入れてもOSは起動せず、入れるのはfastbootモードだけという状態だ。

完全に電源が入らないわけではないため、いわゆる完全な文鎮というわけではないが、通常のスマートフォンとしては使えない状態になってしまった。
カスタムROM導入ではこういったトラブルも珍しくないとはいえ、やはりこの瞬間は少し焦る。

原因についてははっきりとは分からないが、どこかの手順をミスしていた可能性もある。
カスタムROMの導入は手順自体はシンプルでも、少しでもズレると正常に起動しないことがあるため、こうしたトラブルが起きることもある。

とはいえ、fastbootモードには入る状態だったため、まだ復旧の手段は残っている。
完全に諦める前に、次の方法を試してみることにした。

 

Motorola公式ツールで端末を復旧

幸いなことに、Motorolaには端末を復旧するための公式ツールが用意されている。
「Rescue and Smart Assistant」というソフトで、PCから端末に純正ROMを書き込み直すことができるツールだ。

今回のようにOSが正常に起動しなくなった場合でも、このツールを使えば端末を工場出荷状態に戻せる可能性がある。

実際にRescue and Smart Assistantを使用してみたところ、Edge20の機種情報を自動で認識し、純正ROMのダウンロードと書き込みを行うことができた。
作業自体は画面の指示に従うだけなので、特別難しい操作は必要ない。

ROMの書き込みが完了すると端末は再起動し、無事にMotorola純正の状態まで復旧することができた。
fastbootしか入れない状態だった端末が、再び通常通り起動するようになった時は正直かなり安心した。

この復旧が成功したことで、もう一度LineageOSの導入に挑戦できる状態に戻すことができた。

 

再挑戦でLineageOS導入成功

端末を純正ROMの状態まで復旧させたあと、改めてLineageOSの導入に挑戦することにした。

今度は公式ガイドの手順をもう一度最初から確認しながら、慎重に作業を進めていく。
一度失敗していることもあり、手順の見落としが無いようにかなり注意しながら進めた。

すると、今回は特にトラブルもなくインストールが完了。
再起動後、MotorolaのロゴのあとにLineageOSのブートアニメーションが表示され、無事にシステムが起動した。

純正ROMでは起動時に表示されていた「Hello Moto!」のブート音も無くなり、かなり静かな起動になっている。
初期設定を済ませると、LineageOSのホーム画面が表示され、通常のAndroid端末として操作できる状態になった。

一度はfastbootしか入れない状態になってしまったが、結果的には無事にLineageOSを導入することができた。

 

LineageOS導入後の変化

LineageOSを導入してみてまず感じたのは、動作がかなり軽くなったことだ。
Motorola純正ROMでも大きな不満は無かったが、たまに挙動が少し怪しいと感じる瞬間があった。

LineageOSではそういった引っかかるような挙動がほとんど無くなり、全体的にスムーズに動作している印象がある。
今回使用している端末はRAM6GBモデルだが、それでも特に重さを感じる場面はほとんどない。

もう一つ変化を感じたのが、ディスプレイのリフレッシュレート設定だ。
純正ROMでは「自動」「60Hz」「144Hz」の3種類だったが、LineageOSでは設定できるリフレッシュレートが増えていた。

具体的には

  • 48Hz

  • 60Hz

  • 90Hz

  • 120Hz

  • 144Hz

といった形で細かく設定できるようになっている。

今回はバッテリー消費を抑える目的もあり、60Hz固定で運用している。

Moto独自のジェスチャー機能についても確認してみたが、フラッシュライトを振って起動する機能などはそのまま利用できた。
カスタムROMではこういったメーカー独自機能が使えなくなることもあるが、今回の環境では特に問題なく動作している。

カメラアプリについても、Motorola純正のカメラアプリとGCamの両方が利用できる状態になっていた。
用途に応じて使い分けることもできそうだ。

一方で、純正ROMでは使えた顔認証機能は利用できなくなっていた。
認証方法は電源ボタン一体型の指紋認証とPINなどのみになる。

また、通信についても確認してみたが、5Gでのデータ通信は問題なく利用できている。
通話(VoLTE)については現時点ではまだ未検証だが、少なくともモバイル通信自体は正常に動作しているようだ。

全体として、純正ROMと比べても特に大きな不具合は見当たらず、むしろ動作の軽さという意味ではこちらの方が快適に感じる場面も多い。

 

ポケモンGOの動作確認

今回の端末は、ポケモンGO用のサブ端末として運用することも想定している。
そのため、LineageOS導入後に実際にポケモンGOが動作するかどうかも確認してみた。

結果としては、rootを取得していない状態であれば問題なく起動し、通常通りプレイすることができた。
ログインやマップ表示、ポケモンの捕獲など、基本的な操作についても特に問題は見られない。

GPSの掴みも安定しており、位置情報の精度についても特に違和感は無かった。
少なくともポケモンGO用途としては、Edge20の性能で十分に快適にプレイできる。

ただし一つだけ注意点があり、広告ブロッカーアプリである「280blocker」を有効化している状態では、ポケモンGOがネットワークエラーになり起動できなかった。

広告ブロック系アプリは通信をフィルタリングする仕組みのため、ゲームの通信を誤検知してしまう場合があるのかもしれない。
280blockerを無効にするとポケモンGOは正常に動作したため、ポケモンGOをプレイする場合は広告ブロックをオフにしておく必要がありそうだ。

なお、Play Integrityのチェックを行ってみたところ、結果はすべて未通過という状態だった。


ただしその状態でもポケモンGO自体は問題なく動作しているため、現時点では特に影響は出ていない。

 

LineageOS導入にかかった時間

今回のLineageOS導入作業にかかった時間は、失敗や復旧作業も含めておよそ2時間ほどだった。

最初の導入ではOSが正常に起動せず、fastbootしか入れない状態になってしまったため、MotorolaのRescue and Smart Assistantを使って端末を純正ROMの状態まで復旧する必要があった。
この復旧作業にある程度時間がかかっている。

その後、もう一度公式ガイドを確認しながら最初から作業をやり直したところ、二回目は特に問題なくLineageOSの導入が完了した。

成功した作業だけで見れば、実際のROM導入作業自体は15分程度で終わっている。
カスタムROMというと難しそうな印象を持たれることも多いが、手順通りに進めればそこまで長時間かかる作業ではない。

もちろん、今回のように一度トラブルが発生すると作業時間は大きく伸びることもある。
その意味では、時間に余裕がある時に作業する方が安心かもしれない。

 

サポート終了スマホでもまだサブ端末として使える

今回、Motorola Edge20にLineageOSを導入してみて感じたのは、サポートが終了したスマートフォンでもまだまだ活用できる可能性があるということだ。

メーカーのアップデートが終わってしまうと、その時点で「もう使えない端末」という印象を持ってしまいがちだが、ハードウェアの性能自体はまだ十分に実用的なことも多い。

今回のEdge20もまさにそのケースで、LineageOSを導入することで新しいAndroid環境を利用できるようになり、サブ端末として問題なく使える状態になった。

動作の軽さという意味では、むしろ純正ROMより快適に感じる場面もある。
ポケモンGOのようなゲームも普通にプレイでき、GPSや通信も特に問題は見られない。

もちろんカスタムROMの導入はメーカーが想定している使い方ではないため、すべて自己責任になる。
端末の状態によってはトラブルが発生する可能性もあるため、その点には注意が必要だ。

それでも、使わなくなったスマートフォンを再び実用的な端末として復活させるという意味では、カスタムROMという選択肢はなかなか面白い方法だと思う。

 

カスタムROM導入は自己責任

最後に改めて触れておくが、カスタムROMの導入はすべて自己責任で行う必要がある。

今回紹介したLineageOSの導入も、メーカーが公式に想定している使い方ではない。
ブートローダーのアンロックを行った時点で、メーカー保証が無効になる可能性もある。

また、手順を間違えると今回のようにOSが起動しなくなることもある。
場合によっては復旧が難しくなるケースもあるため、事前に情報を確認した上で作業することが重要だ。

今回は幸いMotorolaのRescue and Smart Assistantを使うことで端末を復旧することができたが、すべての端末で同じように復旧できるとは限らない。

とはいえ、正しい手順を確認しながら進めれば、カスタムROM導入自体はそこまで特別な作業ではない。
興味がある人は、LineageOSの公式ガイドなどを参考にしながら挑戦してみるのも一つの方法だと思う。

 

まとめ

サポートが終了したMotorola Edge20にLineageOSを導入してみたが、結果としてはサブ端末として十分実用的な環境を作ることができた。

一度はfastbootしか入れない状態になり少し焦ったものの、MotorolaのRescue and Smart Assistantを使うことで無事復旧。その後は問題なくLineageOSの導入にも成功している。

導入後は動作も軽く、ポケモンGOもroot無しの状態で問題なくプレイ可能だった。
サポート終了端末とはいえ、まだまだ活用できる可能性はあると感じた。

しばらくはこのEdge20をサブ端末として運用しつつ、LineageOS環境の使い勝手も見ていこうと思う。