narita-lab’s blog

成田ラボ 〜テクノロジーと雑学の観察日記〜

高負荷で落ちる原因はマザボだった──Asrock B550M Steel Legendを保証修理に出した話

① はじめに:突然起きた“高負荷落ち”問題

普段どおりゲームをしたり、動画編集をしていたりすると、
ある日突然、PCがストンと落ちるという意味不明な症状が出始めた。

ブルースクリーンでもなく、フリーズでもない。

なんの前触れもなく電源が落ちて、そのまま自動で再起動する。

「グラボが逝ったのかな?」
「電源が弱ってきた?」
「夏だから熱?」

色んな推測が飛び交ったけれど、ここから先は
地獄の“切り分けラリー” が始まることになる。


② 当時のPC構成

まずは症状が出た当時の構成を紹介しておく。

ヘビーな作業も余裕でこなせる、安定した構成。
実際、このPCは長期間問題なく動作していた。

だからこそ、
急に“再起動落ち”が起き始めたことに違和感しかなかった。


③ 症状の詳細:高負荷時だけ電源が落ちる

症状は非常に特徴的。

  • スタンバイや軽作業は問題なし

  • 高負荷(ゲーム・動画編集・GPUレンダリング)時だけ落ちる

  • ブルスクなしの 瞬断 → 自動再起動

  • CPU温度やGPU温度は正常

この手の症状は原因が複数あるため、
一つずつ犯人を絞る“切り分け作業”が必須になる。


④ 切り分け①:GPUのグリス塗り替え → 改善せず

まず最初に試したのが GPUグリスの塗り替え

同じ症状で「グリス劣化が原因で落ちていた」
という動画を見て、可能性のひとつとして実行。

  • RTX3080を完全分解

  • 古いグリスやホコリを除去

  • 高性能グリス(例:MX-4)に塗り替え

  • VRAMやVRM周りもクリーニング

作業後「これで直ってくれ…!」という願いも虚しく、

→ 症状は改善せず。

この時点で「グラボの熱暴走」ではないことが確定した。


⑤ 切り分け②:GPU交換(RTX3080 → RX5700XT)→ 再発

次に疑ったのは GPU本体の故障

そこで思い切って、中古で Radeon RX5700XT を購入し、
3080を丸ごと交換。

しかし…

→ 全く同じタイミングで落ちる。

GPUが原因ではなかった。


⑥ 切り分け③:電源ユニットの交換 → 再発

次の容疑者は 電源ユニット
玄人志向800Wを約5年使用していたため、寿命の可能性は十分ある。

そこで新しく MSIの800W電源ユニット を購入して交換。

しかし、これでも…

→ 症状は再発!

電源ユニットもシロ。


⑦ 切り分け④:サブ機でRTX3080をテスト → 問題なし

念のため、サブ機側でRTX3080を動作確認してみた。

どれをやっても落ちる気配なし。

→ RTX3080は完全に正常。

これで GPU と 電源 の線は完全に消えた。


⑧ 犯人はマザーボード:電源周り(VRM)の故障を疑う

残る可能性はひとつ。

マザーボード(ASRock B550M Steel Legend)の電源周りが壊れている。

  • 高負荷時にだけ落ちる

  • GPU交換では直らない

  • PSU交換でも直らない

  • 他パーツは正常

この条件が揃うと、
VRM(電圧レギュレータ)故障 の可能性が非常に高い。

こうして、ほぼ確実にマザボ故障と判断。


⑨ 修理手続き:Amazon購入 → 代理店へ直接依頼

マザーボードAmazonで購入していたため、
まずは販売店ではなく ASRockの国内代理店に直接問い合わせることにした。

症状や試したこと(GPU交換・電源交換・グリス塗り替えなど)をまとめて送信すると、
代理店からすぐに返信が来て、

「保証期間中なので無償修理の対象です」

との回答。

さすが ASRock、対応はかなり丁寧で早かった。

その後の流れはこんな感じ:

  • 代理店から Excel形式の申し込み票 が送られてくる

  • 氏名 / 購入店 / シリアル番号 / 症状などを記入

  • 故障したマザーボードを梱包して発送

  • 送料は送る側(こちら側)が負担、返送は代理店負担

手続きはシンプルで、書類も難しくない。

Amazon購入だから対応しづらいのでは?”
と不安に思っていたが、実際は全く問題なし。

むしろ、
代理店が全部しっかり対応してくれたおかげで安心感が強かった。


⑩ 修理期間:約1ヶ月(お盆休み直撃で長引いた)

修理期間は、通常より少し長めの 約1ヶ月

理由は単純で、
ちょうどお盆休み期間に発送してしまったため。

  • 受付:お盆直前

  • メーカー側の稼働再開:休暇明け

  • 修理 → 判定 → 交換 → 返送

という流れだったので、どうしても時間がかかった。

ただ、代理店からの連絡はこまめで、
安定した進行状況が確認できたのは良かった点。


⑪ 修理結果:やっぱり故障 → 新品交換へ

そして1ヶ月後、代理店から連絡が。

マザーボードの電源回路に異常が確認されました。
 新品に交換して返送いたします。」

結果は完全に“ビンゴ”だった。

返ってきたのは新品の B550M Steel Legend

  • 外箱新品

  • シリアル番号も完全に別個体

  • BIOSも新しいバージョン

  • 外観・端子類も完全に新品

交換品を組み直してからは、
高負荷でも一切落ちない“完全復活”

長かった切り分けの旅がようやく終わった瞬間だった。


⑫ まとめ:切り分けの重要性と保証の偉大さ

今回の件で痛感したことがいくつかある。

🔧 1. 高負荷で突然落ちる症状は「マザボ故障」が意外と多い

GPUや電源を疑いがちだが、
VRMの故障は本当に気付きづらい。

🧪 2. 切り分け作業は一つずつ確実に行うべき

  • GPUのグリス塗り替え

  • GPU交換

  • 電源交換

  • サブ機で動作確認
    これらを行ったからこそ、原因を特定できた。

🛡 3. 保証期間内なら絶対に修理に出すべき

Amazon購入でも代理店が普通に受け付けてくれる。
“自作だから保証は弱い”というイメージはもう古い。

4. 新品交換は精神的安心が段違い

その後は安定して動いており、
結果的に交換対応だったのはありがたかった。